理想とするケアマネージャーになることは、容易なことではありません。また、人それぞれに価値観が異なるため、何をもって理想といえるのかも差があります。しかし、ケアマネージャーとして第一に考えなければならないのは利用者であることは確かであり、どのような状況の利用者からも喜ばれ、頼られるケアマネージャーになるという点では一致していると言えるでしょう。間違っても、自分の都合や施設の利益のみに則って行動するようなケアマネージャーであってはならないのです。そして、利用者のために何度も足を運び、家族を交えて面談をしたり、利用者の希望に添うように最適なケアプランを練ることが、理想に近づく第一歩と言えるでしょう。

そのためには、まずコミュニケーション能力を養うことが重要です。もちろん、会話力もコミュニケーションのうちに含まれますが、それだけでは不十分です。介護は様々な人的ネットワークで成り立つ仕事です。関係する各方面とも密に連絡を取り合い、ベストな介護が行えるよう調整していかなければなりません。コミュニケーション能力の大事な根幹は、まさにここにあります。

また、理想のケアマネージャーに求められる能力の中には、複数の業務を同時にこなすスキルも含まれます。仕事が複数になるとどれから手をつけて良いか悩む方もいることでしょう。そのような方は、書類の作成や現場の仕事などにまず優先順位をつけ、それを順番にこなしていくようにしましょう。そして、利用者に問題が生じたときには、直ぐに動けるフットワークの軽さを発揮することがポイントです。